五塊田（Ng Fai Ti／「5つの畑」）から、雨宿りのための階段がハイキングのスタート地点です。道端の騒音が鳥のさえずりに変わる中、すぐに森の中の丘陵地帯へと導かれます。最初は穏やかな森の中を歩き、時折、荒削りな石を積んだ階段を上る。ゆっくりと坂を登り、將軍澳（Tseung Kwan O）の高層ビル群を眺めながら、自分の歩みを振り返ってみてください。

このハイキングコースはマウンテンバイクのコースにもなっていますが、分岐点には2つの道がはっきりと示されています。木々の隙間から、眼下に広がる湾や村の海岸線が見渡せるようになるのはもうすぐです。東側には、美しい龍蝦湾（Lung Ha Wan/「ロブスター湾」）の海を見下ろすことができます。北には西貢（Sai Kung）の背後にある緑の丘の稜線まで見渡すことができます。

標識のある道は、廟仔墩（Miu Tsai Tun/「小さな寺の塚」）と釣魚翁（High Junk Peak）の難しい山頂を迂回します。道中には竹やぶがあり、そよ風を感じながら歩くことができます。

釣魚翁（High Junk Peak）の前方に広がる壮大な景色と、その背後に広がるクリアウォーター湾の美しいターコイズブルーの海は、ハイカーにとって最高のご褒美です。

釣魚翁（High Junk Peak）は中国語でTiu Yue Yung（釣魚翁）とも呼ばれ、とんがった山頂がマントを着た漁師に似ていることを的確に表現しています。釣魚翁郊遊径（High Junk Peak Country Trail ）では、雄大な景色を楽しむことができます。西貢郊野公園（Sai Kung Country Parks）の長い山並みを背に、牛尾海（Port Shelter）湾とその島々を見渡すことができます。南東には、清水湾（Clearwater Bay）の海岸があり、遠くには果洲群島（Ninepin Group）と呼ばれる島々の群れが見えます。

適度な難易度の下りは、地図ボードと將軍澳（Tseung Kwan O）の展望台がある森の十字路で終わります。

大廟（Tai Miu）の標識に従って進むと、高く開けた丘陵地帯を横切っていきます。足元には清水湾（Clearwater Bay）ゴルフ＆カントリークラブのゴルフグリーンが広がっています。南側には香港島の石澳（Shek O）まで見渡せます。そして、見下ろせば、眼下の湾に天后古廟（Tin Hau Temple）が見えます。階段を下りていくと、特別な岩の彫刻があります。実はこれは、香港で発見された最古の彫刻で、南宋時代（1127-1279）の1274年にさかのぼります。また、この寺院は1266年に建てられた香港で最大かつ最古の天后古廟（Tin Hau Temple）でもあります。海から高い位置にあり、毎年行われる天后誕祭（Tin Hau Festival）には多くの参拝者が訪れるため、寺院の前には広大な敷地が広がっています。

道路まで戻り、右折して海面に降りると、月形の湾岸に布袋澳（Po Toi O）村がぽつんと建っています。桟橋や高床式住居が水際に立ち並び、湾内には浮き輪やパドルボード、小舟が行き交う。桟橋や低層のコテージ、魚が干されている棚の間には、シーフードレストランが数軒あり、一日の疲れを癒す広東料理のごちそうを食べることができます。