香港迷のおすすめ

超級香港迷インタビュー
フリーライター・清水真理子さん

初めての人でもツウに過ごせる!
High&Lowな香港を巡る、最強の1日コース

「初めての香港で、どこから行けばいいのかわからない」「弾丸旅行であまり時間がないんだけど……」そんな方にこそおすすめしたい、朝から深夜まで香港を味わい尽くす1日コースをご紹介します!

香港在住経験があり、現地で日本人向け情報誌の担当をしていたことから街を細部まで知り尽くしている超級香港迷・清水真理子さん。観光やビジネスで訪れる人たちから相談されることも多く、その度に年代や好みに合わせたおすすめスポットを提案しているそう。そんな清水さんが今回提案するのが、初めての人でもツウに過ごせる「High&Low」な1日コース。新しく煌びやかな香港と、歴史を感じるローカルな香港の両方を楽しめるという、盛りだくさんかつ効率的なコースです。初心者もリピーターも、知っておいて損はないはず!

まずはビクトリア・ハーバーで「香港に来た!」を感じる

――今回は、香港が初めて、または2~3回目という人におすすめの、1日の過ごし方をお聞きできたらと思っています。

新しくてキラキラしている香港と、古き良き時代を感じるローカルな香港の両方を1日で巡る「High&Lowな1日コース」をご提案したいと思います。

――High&Lowとは、どういう意味でしょうか?

香港といえば、高層ビルや夜景などキラキラとした近代的な街のイメージがありますよね。街の変化も早く、開発も進んで、流行りのスポットも次々に出てきます。そういった最先端スポットは「High」な場所が多いと思います。
一方、昔ながらの古き良き風景を誇りに思い、残そうとしている香港の人たちもたくさんいます。そんなローカルで魅力的な香港が「Low」です。

――1日で両方楽しめるのは嬉しいですね。

香港は街がとてもコンパクトだからこそ、HighもLowも、1日でたっぷり満喫できてしまうんです。
さらに香港では、とくに食事を楽しみにしている方が多いと思います。ちょっとドレスアップして行きたい「High」なホテルや高級レストランと、安くカジュアルに楽しめる「Low」なローカルご飯スポットを重点的に組み込んで考えてみました。

High&Lowな1日コース

  • AM8:00ビクトリア・ハーバー沿いを散歩
  • AM8:30スターフェリーで香港島へ
  • AM9:00ローカルの人に混じって朝飲茶
  • AM11:00オールド・タウン・セントラルを散策
  • PM1:00屋台で軽めにローカルランチ
  • PM2:00好みに合わせて買い物や観光を
  • PM5:00ホテルで着替えてリフレッシュ
  • PM7:00おしゃれなレストランでディナー
  • PM9:00バーで夜景を楽しむ

――ではさっそく、午前中の過ごし方から教えてください。まずは[AM8:00 ビクトリア・ハーバー沿いを散歩]からスタートですね。

香港で最も象徴的な場所といえば、ビクトリア・ハーバーと摩天楼。この景色を見ることで「香港に来た!」という実感がわくはずなので、朝イチで行きたいところです。最近ではアベニュー・オブ・スターズが新しくなってブルース・リーの銅像なども再び設置されましたし、香港らしい風景を見ながら海沿いを散歩するのは、気持ちいいですよ。
ここは人気の観光スポットなので、お昼頃から夜景の時間にかけて混雑しますが、朝ならまだ人もまばらで、地元の人たちがジョギングしていたりと、のんびりした雰囲気なんです。そういった意味でも、朝に行くのがおすすめです。

――続いて[AM8:30 スターフェリーで香港島へ]。

朝の散歩でお腹もいい感じに空いてきたところで、スターフェリーに乗って九龍(カオルーン)側から香港島の中環(セントラル)に渡りましょう。距離も短く、あっという間に着いちゃうのです、短時間で香港の風景をめいっぱい楽しめます。

――実際に海を渡ると、初めての人でも「北の九龍側」と「南の香港島側」という土地勘もつかみやすそうですね。そしていよいよ[AM9:30 ローカルの人に混じって朝飲茶]へ。

よく飲茶は一日中できると誤解されがちですが、本来は朝から夕方にかけてのみのサービス。午前中はあまり買い物のお店が開いていないので、ゆっくり朝飲茶を楽しむのもおすすめです。小さな飲茶屋さんで地元のおじいちゃんがお茶を飲みながら新聞を広げているのも、香港らしい風景。昼以降はランチをとるビジネスマンや観光客が増えてくることもあって、朝は早ければ早いほど、ローカルな香港を味わえます。

おすすめは中環駅近くにある「陸羽茶室(Luk Yu Tea House)」。朝9時半までは、蒸籠をのせたトレイを首から下げて運んでくるという、昔ながらのスタイルで手作りの点心を販売してくれるんです。ただしここは価格が少し高いので、Lowを意識するなら、定番中の定番「蓮香茶室(Lin Heung Tea House)」へ。ワゴンで運ばれてくる種類豊富な点心をたっぷり味わってみてください。

――お腹いっぱいになったところで[AM11:00 オールド・タウン・セントラルを散策]。

朝食後はそのままオールド・タウン・セントラルのエリアを歩きましょう。街の壁のいろんな場所にストリートアートが描かれていて、古い街並と今らしさを両方感じられます。
観光なら文武廟(マンモウミュウ)がおすすめ。

香港では、お寺に行くなら午前中のほうが陽の気があふれていて、パワーをもらいやすいと言われているんですよ。お買い物好きな人だったら「PMQ」をはじめ、アクセサリーや小ものが買える若手クリエイターのショップを巡るのも楽しいと思います。

目抜き通りの荷李活道(Hollywood Road)周辺には屋台やお店もたくさんあるので、エッグタルトを食べ歩きしたり、暑かったらサトウキビジュースで身体をクールダウンさせたり……そうこうしているうちに、1~2時間はあっという間に過ぎてしまうはず!

ドレスアップして、Highな香港の夜を満喫!

――これだけ満喫しても、まだお昼とは嬉しいですね。では、午後からのプランも教えてください。まずは[PM1:00 屋台で軽めにローカルランチ]ですね。

朝から点心を食べ、街歩きでエッグタルトなども食べ歩いている想定なので、ランチは軽めに(笑)。香港らしい西洋と中華がミックスされた食事を意識して、トマトラーメンが有名なお店・勝香園(Sing Heung Yuen )はいかがでしょうか。

※ Photo by Tomoko Nishizawa

これはトマトベースのスープに麺を入れていただく、香港では一般的な料理です。どの店でもライスヌードル(米粉)、インスタントラーメン(公仔麺)、マカロニ(通粉)の中から麺を選べます。米粉もおいしいのですが、初めてならばいかにも香港らしく、ハムと卵が入ったトマトスープマカロニ(番茄火腿蛋通)を選ぶといいかもしれません。
かつて路上にたくさんあった大牌檔(ダイパイドン)と呼ばれる屋台が減りつつあるなか、ここは今でも太陽の下で食べられるところもいいんです。

――その後は[PM2:00 好みに合わせて買い物や観光を]。

この時間は買い物がしたいのか、観光がしたいのかなど、その方のお好みで過ごしていただければと思います。午前は香港島だったので、午後は九龍側を散策してもいいし、お買い物好きならショッピングモールやアウトレットに行くのもありですね。
わたしが個人的によく行くのは、九龍の問屋街。上海街(上海ストリート)というキッチン用品を扱う通りや、布や手芸用品の問屋が集まる深水埗(シャムシュイポー)というエリアをよく散策します。

中でも上海街は、月餅の型や蒸籠など、お土産にできるものが見つかりますよ。香港映画の茶餐廳のシーンなどでよく目にするキッチンタオルなども売られていて、コアな映画ファンにはぐっとくるかもしれません。

――そして夕方は[PM5:00 ホテルで着替えてリフレッシュ]。

一旦買い物をして重くなった荷物を、ホテルに置きにいきます。香港は暑くて歩くだけでも汗をかくので、ホテルに戻ってシャワーを浴び、夕食の前に一度着替えることで、気分までリフレッシュできるはず。少しドレスアップしてHighな香港の夜に繰り出すのも、旅の楽しみになると思いますよ。

――いよいよ[PM7:00 おしゃれなレストランでディナー]ですね。

一度は押さえておきたいおしゃれでHighなレストランといえば「MOTT32」。オリエンタルな雰囲気の中で、キャビアがのったイベリコ豚のシュウマイなど今どきの創作料理をいただけます。人気のお店なので事前に予約をしておくことをおすすめします。もし最終日のディナーで行くなら、ホテル到着日に予約をとっておいてもらうといいと思います。
また、「アジアのベストレストラン50」で最優秀女性シェフを受賞したオーナーシェフ、メイ・チョウさんの店「Happy Paradise」もおすすめ。見た目や調理法は伝統的な広東料理のスタイルながら、素材には目新しいものを使っているなど、おいしくてクリエイティブなアレンジが見事なんです。音楽がガンガンかかっているクラブのような雰囲気も、まさにHighな香港です。

――最後は[PM9:00 バーで夜景を楽しむ]。

オープンエアな雰囲気を楽しみつつ、建物の最上階から夜景を見下ろしたいならルーフトップバーへ。おすすめは灣仔(ワンチャイ)にある「Wooloomooloo」。

ステーキ専門のレストランで、階段を使って屋上へとアクセスするのですが、街の熱気を間近に感じられるんです。レストランのルーフトップバーは比較的ドレスコードが厳しくなく、フラットシューズなどカジュアルな格好で利用できますよ。
ルーフトップバーは他にもたくさん選択肢があり、香港島なら中環(セントラル)の新スポット「H QUEEN」というアートビルの「PIQNIQ」や、九龍半島なら佐敦(ジョーダン)の駅近くにある「Hotel Madera Hong Kong」の「HORIZONTE LOUNGE」もおすすめです。

――いろいろな方向から、さまざまな夜景が楽しめそうですね。

高級ホテル内のバーラウンジでゆったり寛ぎたいなら「The Upper House」というホテルの49階にある「CAFE GRAY BAR」へ。ここは香港の金融街のお金持ちが集うデザイナーズホテルで、まさに洗練された空間です。
また、香港一高い場所にある「The Ritz-Carlton HONG KONG」のバー「OZONE」もテンションが上がる場所。入り口からして少し敷居が高そうな雰囲気なのですが、めいっぱいドレスアップして行くのにはぴったりのバーです。

――バーを訪れるのに、おすすめの時間帯はありますか?

夜9時過ぎると混んでくるので、少し早めに入るといいかもしれません。それに、オフィスでまだ人が働いている時間だと電気がついていて夜景も綺麗なんですよ。
香港にもハッピーアワーがあるので、上手に利用してみてもいいかもしれません。夕方から夜7時ぐらいまで、ドリンクが安くなっている店も多いです。お酒が好きな人だったら、夕方から飲んで、ごはんを食べて、またバーへ……というプランもいいですね。ちなみに香港の人たちは、お酒とご飯は分けて楽しむのが一般的なようですよ。

――1日でこれだけ楽しめれば、大満足ですね。

香港は本当に選択肢が多いので、ここで紹介したのとは逆に、朝ご飯はいいホテルで食べて、夕食は安い屋台ですませるという楽しみ方もできます。お好みに応じてHigh&Lowをアレンジしながら楽しんでいただければ嬉しいです!

清水真理子

フリーライター。新聞社勤務を経て2006年より5年間、香港で情報誌の編集長を務める。現在はフリーランスとして総合情報サイト「All About」などで情報を発信。著書に『HONG KONG 24 hours』(ダイヤモンド社)、『香港行ったらこれ食べよう!』(誠文堂新光社)がある。

Web:https://allabout.co.jp/gm/gp/1415/
Instagrm:https://www.instagram.com/marcorosso

掲載情報は、2019年4月時点の内容です。