香港生まれの超人気キャラクター“マクダルとマクマグ”は、シャムスイポーにある“春田花花幼稚園(はるだはなはなようちえん)”に通う2匹の愛らしい子ぶたとその仲間たちが繰り広げる、心温まる物語。香港を始め、アジア全土で大ブームをもたらしている“マクダルとマクマグ”が、この秋、いよいよ日本に上陸します!(文と写真:北元 均)
▼マクダルとマクマグ日本上陸に関するお知らせ
▼『マクダルとマクマグ』が生まれたきっかけは?
▼香港市民の生活が描かれている『マクダルとマクマグ』
▼『マクダルとマクマグ』と「金魚」
▼『マクダルとマクマグ』に出てくる離島
▼『マクダルとマクマグ』と「中秋節」
▼『マクダルとマクマグ』と「海外旅行」
▼『マクダルとマクマグ』と「スポーツ」
▼『マクダルとマクマグ』と「麺」
▼『マクダルとマクマグ』と「鍋料理」
▼『マクダルとマクマグ』と「寒中水泳」
▼『マクダルとマクマグ』と「クリスマス」
▼『マクダルとマクマグ』と「香港の古い街並み」
▼『マクダルとマクマグ』と「受験戦争」
『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』
1991年に香港で生まれた『マクダルとマクマグ』は、ほのぼのとしたタッチと独特の世界観が受け、テレビでオンエアされるやいなや、子供はもちろん、大人たちの心もとらえて社会現象級の大ブームを香港にもたらしました。その人気はとどまるところを知らず、映画化もされ、さらにはアヌシー国際アニメーション・フェスティバルで中国語映画で初のグランプリを受賞するなど、名実ともにアジアを代表するキャラクターになっています。
![]() (c) Bliss Distribution Ltd.All Rights Reserved. 勉強もスポーツもぜんぜんできないけれど素直で人を助けるのが大好きな、やさしい子ブタ「マクダル」(右端)と、まじめな優等生で、マクダルと大の仲良しのいとこ「マクマグ」(右から2番目)。彼らと仲間たちのちょっとした冒険と日常の物語が大ヒット。最新作に登場する彼らのお父さんの声を演じたのは、アンディ・ラウ! |
現在『マクダルとマクマグ』は、2006年1月には朝日新聞社より邦訳された絵本が刊行される予定です。その前に香港に行かれる方は、日本で本格的ブームが到来する前に、ぜひ彼らの絵本やグッズを手に入れてみてくださいね。広東語は読めなくても、その素敵なタッチのイラストを眺めているだけで、ほのぼのすること間違いなし! もちろん、彼らの可愛いぬいぐるみや、文具、食器など、グッズを香港のお土産にすれば、喜ばれること間違いなしですよ!
絵本だけでなく、動くマクダルたちも見たい!という人には、香港ではこれまでに「My Life As Mcdull(マクダルの話(仮題))」と、アンディ・ラウが声の出演をしている「Mcdull, Prince de la Bun(マクダル パイナップルパン王子(仮題))」の2本の映画が公開されていて、日本でも2006年の3月に公開が予定(東京・渋谷新ユーロスペース他)されています。どうぞお楽しみに!
●情報その1〜日本語版絵本
香港の国民的キャラクター「マクダルとマクマグ」の待望の日本語版ブック『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』(朝日新聞社)が、1月12日に発売されました。すでに全国の書店に並んでいるので、目にされた方も多いのではないでしょうか?
本書には、数多いマクダルたちのエピソードの中から選りすぐった物語6編と4コマ漫画や詩など13編が収められています。ちょっと中身を紹介すると、最初の1編は「マクダルの願い」というエピソード。原題は「新年願望」で、年の初めの抱負を考え、それを絵に描いて幼稚園へ持っていく宿題のお話しです。
このエピソードを読むとわかりますが、マクダルはお勉強が苦手で食いしん坊という、ちょっとマヌケなキャラクター。一方のいとこのマクマグは、とてもしっかりもので、マクダルとは対照的です(新年の抱負は「株の暴落回避」という幼稚園児とは思えないもの)。一見、正反対の性格のマクダルとマクマグですが、他の春田花花幼稚園のキャラクターたちも含め、みんな心根がとても優しく、香港の街で仲良く楽しく日々を過ごしています。そんな彼らの心温まるエピソードを読むと、思わずこちらも心が癒やされてしまいます。お正月休みが明けて、会社や学校へ久しぶりに出向いてぐったり、という方は、ぜひ本書を手にとって癒やされてくださいね!
『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』 好評発売中!
発売元:朝日新聞社 http://opendoors.asahi.com/data/detail/7050.shtml
定価:\1,260円
●情報その2〜DVD
香港で大人気。日本でもケーブルテレビ「チューズチャンネル」で放映されていたテレビシリーズ全13話がついに全編DVDで発売。これまで「香港で買って来たけど広東語なので今ひとつ内容が・・・。」と言う人もこれで大丈夫。何度見てもあきないから、繰り替えし見たくなるこの番組は絶対DVDで手元に常備すべし!!
DVDは、通常版のほか、初回限定生産のBOX版があり、こちらはレアな特典が盛りだくさん。なかでもマクダルのお友達として現われる“ウンチ怪人”のマスコットぬいぐるみは、ウンチとは思えないほど(笑)カワイイ出来です。このキャラクター、作者によれば、かの有名な絵本の「スノーマン」に捧げたオマージュ。その形状も何となく茶色い雪ダルマのようで、頭には毛糸の帽子のかわりに陶器のオマルをかぶり(!)首にはマフラー(このマフラーの正体は何か?答えは映像を見てのお楽しみです)を巻いています。そして香港名が“屎撈人”で、これは「ヒーローヤン」と読み、これも作者によると「スノーマン」の韻を踏んでいるのだとか。
4巻セットのDVDに収録されているのは全13回分のお話し。このウンチ怪人とその仲間たちが活躍するエピソードや、この連載でも最初のころに登場した長洲島の饅頭祭のエピソード、寒中水泳やクリスマスのお話しなど盛りだくさんです。本だけではわからなかった“マクダル・ワールド”が存分に味わえますので、未見の方は絶対オススメですよ!
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『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』
好評発売中!!
発売元:バップ http://www.vap.co.jp/mcdull/
DVD-BOX(4枚組)\15,960
★オリジナルグッズ満載の初回生産限定BOX!
単品DVD Vol.1〜Vol.4 各\3,990
●情報その3〜そして待望の映画の日本公開も!
マクダルの劇場最新作。昨年、香港三大映画賞のひとつ香港電影評論学会大賞で、アニメとして初めてグランプリを受賞するという歴史的快挙を成し遂げた。アンディ・ラウがマクダルのパパの役で声優初挑戦したのも大きな話題の傑作アニメーション映画です。
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◎映画を観に行く前の予備知識!
香港の歴史といえば、多くの方が学校で習うのは「1898年イギリスの植民地、1997年中国へ返還」といった、非常にシンプルな内容ではないでしょうか? 映画『マクダル パイナップルパン王子』では、マクダルのママが青春時代を回想するシーンの中で、香港の古い町並みが出てきます。そのシーンがどの時代かは定かではありませんが、学校で習わない戦後の香港史を知ると、スクリーン上の風景もまた興味深いものになるでしょう。
映画ファンにとって戦後の香港といえば、まっさきに浮かぶのは「慕情」と「スージー・ウォンの世界」でしょう。これらは50年代から60年代前半にかけて、英国の植民地色が強い社会、一方で中国大陸からの移民が多く移住してきた時代の香港が舞台。60年代半ばは、ベトナム戦争に向かう米兵がワンチャイなどの港町にあふれ、60年代後半は、玩具や繊維などの町工場で働く人たちが力を付けつつあった時代です。66年ごろからは、文化大革命の影響などもあり、労働争議が頻発するなど、社会は騒然としてきます。そしてウォン・カーウァイの映画「2046」に画かれていた香港大暴動が1967年に発生。『パイナップルパン王子』に出てくる過去のシーンは、このあたりの時代を背景にしているように思える場面もあります。
70年代の香港は、映画でいえば「ブルース・リー」の時代です。海底トンネルや地下鉄が開通したのも70年代。現在の香港の摩天楼を構成する、高層ビル群やニュータウンも70年代から開発が始まりました。香港製品の輸入制限をとる国もあらわれ、産業構成も製造業から金融・通信へと移っていきます。そして80年代は、返還問題が主要なテーマに。このように、香港の戦後史は、つねにダイナミックに揺れ動いてきたのです「マクダルとマクマグ」シリーズの連載が始まったのは1991年。マクダルとマクマグは、こういった戦後史の中で生まれ、育った香港の人たちに受け入れられ、愛されてきたのですね。
.『マクダル パイナップルパン王子』
2005年3月11日〜東京 渋谷ユーロスペース新館他にて全国順次公開
配給:マジックアワー http://www.mcdull.jp/
■『マクダルとマクマグ』香港直営ショップ「春田花花教育基金會址」
住所:灣仔活道24號,近住東方188商場.京都戲院對面
WEBサイト(広東語)
日本で「マクダルとマクマグ」関係の本やDVDを手に入れたい!
東京・神保町 内山書店
東京都千代田区神田神保町1-15
日本での映画の公開情報は
マジックアワー 東京都渋谷区神宮前2-33-5-703 Tel/Fax: 03-3796-0338
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そもそも『マクダルとマクマグ』は、ちょっと教育的な要素をふくんだ真面目な絵本として出版された「マクダル成人童話」(香港の書店で購入可能)がスタートで、最初は「マクマグ」のみが主役、絵のタッチも今とは少々違っていました。その後、シリーズ本として約160冊が発売され、幅広いファンを獲得したことは、前号でもご紹介したとおり。シリーズ本のラインナップには、広東語と英語の2つの言葉で書かれている「中英対照シリーズ」もあり、広東語と英語を同時に学びたいという人にぜひオススメしたいシリーズです。オススメの1冊は、ちょっと早いですが、クリスマスエディションの「マクダル聖誕故事」。雪の降らない香港でもクリスマスに寄せる人々の温かい想いは日本も香港も同じなんだなと、うれしくなる一冊です。
香港が舞台の『マクダルとマクマグ』では、香港市民の普段の生活が色鮮やかに描かれ、香港ならではのキャラクターたちもたくさん登場します。
たとえば、香港の庶民に人気のエッグタルトやパイナップルパン。
2003年に香港で公開された「マクダルとマクマグ」の映画シリーズ第2弾のタイトルは、なんと『麥兜菠蘿油王子(邦題「マクダル パイナップ
ルパン王子(仮)」』。映画の中では、かわいいキャラクターとなったパイナップルパンとエッグタルトも登場し、マクダルとマクマグたちと冒険を繰り広げます。
ちなみに、エッグタルト(蛋撻=ダンタッ)は、街のパン屋さんや茶餐廳(喫茶店、パン屋、食堂、弁当屋の機能を兼ね備えた飲食店)、高級ホテルのティールームまで、香港のあらゆるところで食べられるお菓子。皮の部分はパイ生地とタルトの2種類があり、味もおなじみの甘い味から、「茶碗蒸し??」と日本人には感じられるような濃厚なタマゴ味のものまでお店によっていろいろあります。『マクダルとマクマグ』では、日本語版テレビシリーズの中で二人が通う「春田花花幼稚園」の校則にも、なぜか「エッグタルト」の言葉があらわれます。
そして、エッグタルトと並ぶ、もうひとつの庶民の定番がパイナップルパン(波羅包=ポーローバウ)。実物は味も形もどちらかというと日本の「メロンパン」にそっくりな(左写真)パイナップルパンですが、香港では、このパイナップルパンにバターを挟んだ「菠蘿油(ポーローヤウ)」が軽食の定番メニュー。ちょっと脂っこいですが、バターが溶けてパンとなじんだ菠蘿油はとっても美味。これと、香港ならではの飲み物、甘い凍鴛鴦(アイスティー&コーヒー)をセットで食べれば、夏の暑い盛りに町を歩くパワーがつくこと間違いなし! 機会があればぜひ食べてみてくださいね。
![]() (c) Bliss Distribution Ltd.All Rights Reserved. ある日、ママと夕飯の買い物に出かけたマクダルは、街で金魚のお店を見つけます。可愛い金魚が欲しくなったマクダルは、ママにおねだりをするのですが、ママは「テストで100点とったら買ってあげる!(日本のお母さんとおなじようなセリフですね!)」と簡単には買ってくれません。そこでマクダルは張り切って勉強をし、見事100点をとってしまいました―― |
香港では金魚といえば、地下鉄モンコック駅から歩いて5分程度の通菜街の北側半分にある、「金魚街」が有名。「金魚街」では、店先に金魚を入れたビニール袋がズラーッと並べて売られています。こんなに多くのお店があり、また、これほどたくさん売れているということは、香港では金魚は人気があるペットという証。じつは金魚は、その形、色から、金運をもたらす「風水魚」として、昔から中国では大人気なのです。
『マクダルとマクマグ』でも、この「金魚」が登場するエピソードがあります。また、香港映画を注意深く見ていると、登場人物が家に置いた大きな水槽で金魚や熱帯魚などを買っているシーンもよく見かけますよね(『恋する惑星』でも、トニー・レオン扮する警官が部屋で金魚を飼っていました)。中国雑貨の店で金魚の図柄をあしらったお皿や茶器、金魚の刺繍の入ったテーブルクロスなど、金魚柄をよく見かけるのは、そういったものを身近において“金運を呼び込む”ためなのです。また、食べ物にも“金魚”があります。“四つ足のものは机以外、空を飛ぶのもなら飛行機以外”は料理して食べてしまう中華料理。でも、さすがに金魚そのものを食べてしまうメニューというのは見かけませんが(もしかするとあるかもしれませんが……)、「映月楼」というお店の点心には、“金魚型”の蝦入り餃子、その名も『金魚餃』というメニューがあります。
金魚そのものをお土産として日本に持って帰るのはさすがに難しいですが、金魚柄の小物、雑貨などを“金運をもたらすお土産だよ!”とプレゼントすると、きっと喜ばれるはずですよ!
林立するビルに、賑やかなショッピングゾーンといった「街」のイメージが強い香港ですが、『マクダルとマクマグ』のストーリーの中には、海や離島など「えっ!? 香港にもこんなところがあったの?」と思ってしまうぐらい豊かな自然がたくさん登場します。
というわけで、今回は『マクダルとマクマグ』に出てくる離島の話題を。『マクダルとマクマグ』のテレビのエピソードの中で、マクダルが長洲島(チュンチャオ島)にいる師匠のもとに駆けつけるというシーンがあります。セントラル駅から離島行のフェリー埠頭にむかって走り、大急ぎでフェリーに乗り込むマクダル。そしてやっと長洲島に着いた!と思ったら、じつは乗るフェリーを間違っていて、到着したのは南Y島(ラマ島)だった――というお話。このエピソード、じつは実際にもままあること。セントラルのフェリー乗り場は、離島ごとに桟橋が異なり、うっかり隣の船に乗ると思いもかけぬ島に到着してしまうのです。
さて、香港に離島は、大小いろいろとありますが、どこも海岸の砂浜は美しく、海の水は澄んでおり、街は素朴でのんびりとした時間が流れています。マクダルが間違って到着したラマ島も、ハイキングコースやおいしいレストランがあってオススメですが、ここはやはり、マクダルゆかりの長洲島へ行ってみましょう。
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船が島の入江に入ると、昔ながらの漁船がたくさん浮かんでいるのが見えてきます。島の船着き場がある側は、海に沿った道路沿いに何軒ものシーフードレストランがあり、週末には香港市民でにぎわう人気のエリア。小さな街には昔ながらの面影を残す路地や庶民の生活がまだ充分に残っています。街を抜け、丘を越えるとすぐ島の反対側に出ます。そこにはちょっとしたリゾートのような美しい海岸線と青い海。“南国”香港では、ホテルのプール以外で泳げるところは少ないですが、ここは海水浴場としての設備も整っているので「香港のビーチ」で泳いでみたいという人にはオススメのポイントです。
ところで、長洲島がマクダルのお話しに登場するのは、「饅頭祭」があるからなのです。
ご存じのように、この一風変わった「饅頭祭」には、饅頭を一面に貼り付けた、高い「饅頭タワー」が出現します。祭りのフィナーレにはその饅頭タワーに登り、饅頭を奪い合うのですが、マクダルは、この饅頭競争のための秘技を伝授されることになるのです。
香港の「中秋節」は、年間を通してイベントが多い香港においても、その規模と庶民生活との関わりの深さにおいて「旧正月」「クリスマス」に次ぐビッグイベントです。2005年の中秋節は9月18日。この日の前後には香港各地で様々なイベントが開催されます。もちろん香港庶民の生活風景を描いた「マクダルとマクマグ」にも、この「中秋節」のエピソード(「中秋月亮」というタイトル)が出てきます。
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このエピソードの中でも語られているように、香港では中秋節に家族で一緒に夕飯を食べ、さらにその後に「月餅」を分け合って食べます。食事の後にはみんなでランタン(日本の提灯のようなもの。動物や建物などを象ったユニークなものも)を持って、ビクトリアパークやビクトリアピークなどにお月見に出かけます。公園では大型のランタンが展示してあったり、夜店が出たりと賑やかなのですが、一方では芝生の公園にランタンを持ったたくさんの人々が集まり、月餅を食べたり、ランタンやろうそくを灯したりしながら思い思いにお月見を楽しんでいます。
ところで、中秋節にかかせないものといえば、お菓子の「月餅」です。日本では各地の中華街などで年中売られている月餅ですが、本来はこの中秋節の前後だけに出回る季節品。香港では企業の贈答品にもなっており、最近では月餅そのものより、月餅ひと箱と交換できる「月餅券」というものがあるほどです(ビール券のようなものですね)。
この月餅は、“月”を象った円い形をしており、家族「円満」につながるということで縁起物として家族揃って分け合い食べるのが本来の食べ方のようです。蓮の実の餡に、月に見立てた卵の黄身が入っているのが伝統的なスタイルの月餅ですが、大きすぎたり、昔ながらの甘味が敬遠されたりで、最近は餡や卵の黄身が入っていない新しいスタイルの月餅も続々と登場しています。
今年の中秋節は日本の3連休の中日なので、読者の中にも香港に出かけになっている方も多いでしょう。街で新旧さまざまな月餅を買って、繁華な街を少し抜け出し、お月様に思いをはせる香港庶民の伝統行事に参加するのも良い旅の記念になるのではないでしょうか。
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香港市民たちの余暇の過ごし方で一番贅沢なのは、やはり“海外旅行”です。香港市民に人気の海外旅行先は意外とビーチリゾートが多く、マクダルのおエピソードの中にも、「モルジブに行きたいよ〜!」とマクダルがお母さんにおねだりするストーリーがあります(結局、幼いマクダルはビクトリアピークがモルジブだと信じて(!?)そこで充分満足し楽しい思い出となるのですが……)。
また、日本も人気の旅行先です。原宿や秋葉原のある東京、定番の京都はもちろん、箱根や有馬といった温泉地も人気なのだとか。
とはいえ、やはり海外旅行は贅沢なもの。日頃のレジャーとしては、近隣の島々や新界、香港島など近郊の山へのハイキングが人気です。ハイキングコースは、トレッキング好きのイギリス人が多く住んでいた歴史もあり、コースがよく整備されていて、ガイドなどの情報も充実しています。ちなみに、日本でいう学校の「遠足」もあり、香港の人々は子供の時からハイキングに親しんでいるようです(トラムの中で賑やかな小学生の一団と乗り合わすことも!)
それから、香港市民に人気の野外レジャーといえば、「バーベキュー」も忘れてはなりません。レパルス・ベイや西貢などのビーチパークの一角で多くの人が集まり、モクモクと煙があがっているのを見かけたという方も多いことでしょう。
「香港式バーベキュー」は、じつは日本のそれとは少々違いがあります。ひとつは焼き方。日本では網に肉と野菜をのせて焼く方法が主流ですが、香港では、先が二股に分かれた大きな金串に肉類(ソーセージや魚肉団子なども)を差し、その串を持って炭火の上であぶるのです。
もう一つの違いは、味付けです。基本はなんと、ハチミツ味! ハチミツを串に刺した材料に塗って焼くというだけのものですが、焼き肉のタレになじんだ日本人にしてみるとハチミツ味はちょっとビックリ!? でも、これが意外と、肉類に合うのです。
これからの季節は、日本でもバーベキューが盛んになる季節。香港名物(?)の二股串を使ったハチミツ味のバーベキューを、仲間にふるまってみてはいかがでしょうか。
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秋といえば「スポーツ」。「香港のスポーツ」といえばなにを思い浮かべますか? カンフー? 競馬? イギリスとの関係が長かった香港では、やはりスポーツもイギリスの影響を色濃く受け継いでいて、郊外には英国風に緑の芝生がきれいに整えられた運動場がたくさんあります。
芝生の運動場でのスポーツといえば「クリケット」「ラグビー」それに「サッカー」。『マクダルとマクマグ』のエピソードにも「全香港幼稚園サッカー大会」のお話しがあり、春田花花幼稚園サッカーチームが登場します。「幼稚園児がサッカー?」と思われるかもしれませんが、それぐらいサッカーは香港でも人気の高いスポーツ。日本にはJリーグというプロリーグがありますが、アジア地区での初めてサッカーのプロリーグが創設されたのは、じつは香港なのです。今でこそ世界ランキング120位(9/14現在)の香港代表ですが、かつては東アジアの盟主でした。ちなみに香港ではサッカー(通常11人制)もラグビー(通常15人制)も、7人1チームで行う「7人制」が盛んです。
さて、スポーツといえばやはりオリンピック(ちなみに中国語ではオリンピックは「五輪」ではなく「奥林匹克運動會」「奥運會」などと表します)。ちょっと古い話ですが、1996年のアトランタオリンピックのウインド・サーフィン(滑浪風帆)競技で、香港代表が史上初の金メダルを獲得したときは、香港中が喜びで沸き立ちました。喜びが大きかった証拠に、その話は「マクダルとマクマグ」のエピソードにも登場しています(TV版)。マクダルはその香港選手の活躍に刺激され、自分も同じ競技でオリンピックを目指すため長洲島へ向かいます(ゴールドメダリストの李麗珊(Lee Lai Shan)選手は長洲島出身なのです)。香港は海に囲まれており、穏やかな湾や入り江も多いことからウインド・サーフィンの好適地が多いようで、長洲島や赤柱(スタンレー)などではスクールやレンタルもあります。
香港に旅行に来ると買い物や食事に忙しくて、スポーツを観たりプレイするといった時間はあまりないかもしれませんが、意外に(?)レベルの高いスポーツが楽しめるのも香港の魅力。たまには趣向を変えて“スポーツ三昧の香港”というのはいかがですか?
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フカヒレ、北京ダックなどゴージャスで美味しい食には事欠かない香港ですが、そういつもいつも贅沢な食事をしているわけにはいかないですよね。わずかな時間とお金で、ひとりでササッと食事を済ましたいときもあるでしょう。そういったスタイルの食事処が充実しているのも香港のいいところ。以前この連載でもご紹介した、パイナップルパンをはじめとした軽食や喫茶メニュー充実の茶餐廳、さらに最近ではスターバックスなどのカフェや回転寿司なども登場していて、香港の軽食事情は充実の一途。しかし、やっぱり香港を訪れたからには、香港ならではの食事でお腹を満たしたいですよね。
香港の“ローカル”ファーストフードの定番といえば、「麺」。日本人も麺類は大好きですが、香港の人々も「麺」が大好き。『マクダルとマクマグ』の中にも、「麺」にまつわる愉快なエピソードが登場します。
マクダルが食堂で麺メニューを注文する場面。
マクダル:「魚ダンゴ入り太麺ください」
店の親父:「太麺は売り切れだよ」
マクダル:「じゃ、魚ダンゴ入りきしめん?」
店の親父:「魚ダンゴは売り切れだよ」
マクダル:「ワンタン入り太麺は?」
店の親父:「太麺は売り切れだよ」
と、延々と続いていきます。何がおかしいのかわかりますか?
このエピソードを理解するには、“香港麺食事情”の知識も少々必要です。
香港の麺は「麺の種類+具+スープ」の組み合わせが自由で、具とスープ、麺を好きなように選んでオーダーすることができるのです。日本でも「きつねうどん」、「きつねそば」といったように選べますが、香港の場合はもっと自由にできます。日本食で例えるなら「きつねワンタンそば」や「きつねトンコツうどん」といった組み合わせもアリなのです。
先ほどのエピソードに戻ると、ちょっとのんきで間抜けなマクダルは、「太麺」と「魚ダンゴ」それぞれが品切れになっていることが理解できず、「魚ダンゴ入り太麺」というメニューが品切れなのだと思いこんでしまった、というわけです。「カレーライス」は売り切れと聞いて「じゃ、カレーうどんある?」と言っているようなものですね。
ちなみに、こういったスタイルの麺食堂を「車仔麺」と呼びます。「車仔」は屋台のこと(昔は屋台で営業していたそうです)。「車仔麺」に行ったことがあるよという方でも、あまりのバリエーションの多さと、言葉の壁でつい面倒になって、ポピュラーな「エビ雲呑麺」を頼んでしまうことが多いのではないでしょうか? ご参考までに、麺の種類をいくつか挙げておきますので、次回はぜひちょっと変わった麺にもチャレンジしてくださいね。
▽黄色い麺(ラーメンの様な麺。小麦粉が原料)
粗麺=太麺です。ラーメンより太い
幼麺=普通サイズの麺。雲呑麺などはだまっているとこのサイズの麺が出てきます
▽白い麺(米粉が原料)
河麺=平たい太麺です。きしめんのような形状。でも食感はきしめんとは違いツルンとしています
米粉=白くて丸い麺、ビーフンに似た感じ
米線=さらに細い麺
▽その他
公仔麺=インスタントラーメンのこと。これも麺の一種としてトッピングの具が選べる
烏冬=うどんです
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11月半ばを過ぎれば、香港といえども気温は下がり、風も心地よくなってきます。この季節になるとなぜか“鍋料理”が食べたくなるのは、日本も香港も同じです。
香港の鍋といえば、“香港風しゃぶしゃぶ”ともいわれる「火鍋」があります。真ん中で2つに仕切られた金属製の鍋(=鴛鴦火鍋)に、辛いスープやちょっと甘めのスープなど、異なる味のスープを入れ、羊などの肉類やエビ、イカなどの海鮮、野菜などを軽くスープにくぐらせて食べます。
もうひとつ、冬場に香港の人が好んで食べる鍋が、「ボウ仔飯(ボウヂャイファン)」です。これは、取っ手のついた厚手の素焼き土鍋を使った料理で、冬に香港へ行けば、路地にたくさんの七輪やガスバーナーをならべその上で土鍋をグツグツやっている風景を観ることができます。ご飯に肉類や椎茸などの味がしみこんだ鍋は、日本風にいえば「鍋のあとの雑炊」。もし食べるなら、中華ハムや鶏肉、蒸した豚肉、タロイモや椎茸などが載ったものがオススメです。なかには、ソーセージがドンと丸ごと載って出てくるのもあり、いかにも香港らしい庶民の味といえるでしょう。
さらに、香港の人たちにとっての冬の定番味覚と言えば「蛇羮」。これは文字通り、“ヘビ”のスープ。香港ではヘビはごく普通の食材として流通していて、スープには細かく裂いて使われます。味は鶏肉に似て、滋養分も多く、実際に食べると身体がホカホカと温まる感じです。マクダルのTV版にも、春田花花幼稚園の校長先生が家路につく途中でこの「蛇羮」をすするシーンがあります。ちなみに、広東料理では、5種類のヘビと菊の花びらを使ったあんかけヘビスープ「五蛇羮」というメニューが定番です。ヘビと聞くとちょっと気味が悪いかもしれませんが、まだ食べたことがないという方はぜひトライしてみてくださいね!
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冬に入り、夏の間ずっと高かった湿度も低くなって、格段に過ごしやすくなった今の香港。冬といっても気温はだいたい15〜20度ぐらいで、寒い日でも10度を下回ることはあまりありません。私たち日本からの観光客にしてみればけっして「寒い」とは感じられない香港の冬ですが、香港の人々にとっては充分寒く感じるようで、この季節になると家に暖房器具(オイルヒーターや電気ストーブ。暖房器具のない家も多い)を用意したり、マフラーやコートといった冬服を来て出かけたりします。しかし、不思議なのは、冬でも大きなビルや、バスや地下鉄の中には“クーラー”ががんがん効いていること! 寒いと感じるのならクーラーは止めればいいような気がするのですが(笑)、香港の人々は空調を止めることをいやがる人が多いようです。
さて、香港の冬のユニークな習慣のひとつに「寒中水泳」があります。香港人なら誰もがやっているというわけではないのですが、香港島の浅水湾(レパルス・ベイ)あたりでは冬でも泳いでいる人を時々見かけます。ちなみに現地では寒中水泳は「冬泳」と書きます。「寒中水泳」は、太極拳などと同じように身体を健康に保つ方法のひとつとして、香港に限らず、中国の人々には人気があるのです。もちろん、『マクダルとマクマグ』にも「寒中水泳」のエピソードがあります。ある日マクマグ一家は早朝から寒中水泳に行くのですが、途中で雨が降ってきます。寒くなったので仕方なく諦めて引き上げたマクマグ一家は、その足で飲茶店で朝食を楽しみました――というお話。朝食に飲茶というのが香港らしいですよね。
ちなみに、香港の人々にとって冬の年中行事として大切な日が「冬至」です。日本では柚子湯に入ったりカボチャ料理を食べたりしますが、香港では、冬至の日の夕食は家族揃って食べる、というのが約束になっています。普段はほとんど毎晩外食という人も少なくない香港の人々も、この日ばかりは食料を買い込んで家に帰り、ごちそうを作って家族みんなで団らんを楽しみます。なんだか少し日本のお正月に似ていますね。
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香港のクリスマスの特徴といえば、街中いたるところに登場する、豪華なイルミネーション。主要なショッピングセンターには大きなクリスマスツリーが飾られ、街の通りも電飾でにぎやかに飾り立てられています。ここまでは日本でもよく見られる光景ですが、香港のすごいところは、香港島に林立する超高層ビルそのものがクリスマス・イルミネーションに飾られ、大きなクリスマスツリーとなっていることです。九龍側の陸地から眺めるのもいいのですが、香港情緒を楽しむなら、スターフェリーに乗って海から眺めるのもおすすめです。
マクダルのお話の中でもクリスマスのエピソードはとび抜けて多く、それだけで1冊の本になっているほどです。そして、他の行事もそうだったように、マクダルたちの物語を見ていると、香港庶民のクリスマスの過ごし方もよくわかってきます。「サンタクロースが寝ている間に靴下の中にプレゼントを入れてくれる」と子供たちが信じているといったことや、幼稚園で賛美歌を歌ったり、プレゼント交換をしたり、家に帰って七面鳥の(これは豪華版、普通はローストダックだったりチキンだそう)丸焼きを食べたりするのは、日本とまるで同じです。ちなみにサンタクロースの出で立ちは万国共通で、トナカイが引くソリに乗り、赤い服、赤い帽子に、白いひげを生やしています。気候が良いといっても暖かい香港。この服装でプレゼントの配達に回るのはさぞ大変、といらぬ同情をしてしまいます。
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18世紀以降急速に都市化した香港の街は、作っては継ぎ足し、また壊して建て直しといった歴史を重ねてきました。3月に日本で公開予定の映画『マクダル パイナップルパン王子』の中でも、ノスタルジックな香港の町並みが出てきますし、老朽化した住宅団地群が取り壊されていく場面が印象的な映像で描かれています。マクダルのTVシリーズや映画には“ちょっと前の香港下町の子供たち”の風景が描かれることも多く、香港の人たちにとって「マクマグ」は、日本でいうところの「サザエさん」や「ちびまるこちゃん」のように、どこか“懐かしさ”を感じさせるアニメなのかもしれません。
ところで、最近の香港の再開発で有名なのは、旧香港国際空港(啓徳空港)と九龍城こと「九龍寨城」の再開発。どちらも香港では有名な場所でしたが、90年代に取り壊されて、今は公園や住宅地になっています。市街地に近かった啓徳空港に飛行機が離着陸していたころの香港のネオンは、標識灯と間違わないよう点滅を禁じられていたというのは有名ですね。それから、旅行者の方が必ずと言っていいほどよく訪れる、チムサアチョイのスターフェリー乗り場近くにある時計塔。これは、その昔、九広鉄道の九龍駅にあったものを、再開発によって移転させ、チムサアチョイのシンボルとして生まれ変わらせたものなのです。そのスターフェリー乗り場(香港島側)周辺も大きく再開発され、長年親しまれたフェリー乗り場もリニューアルされる予定になっています。
そんなふうに、香港では年中あちらこちらで古い街並みや施設の取り壊しと再開発が行なわれています。昔懐かしい香港情緒が消えていくのはちょっと残念ですが、代わりに新しいショッピングセンターや公園などが誕生し、香港再訪の楽しみが増えることは、私たちにとっては嬉しいことですね。
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日本語版で初めてマクダルたちをご覧になった方のなかには「この子たちは幼稚園児なのに、宿題や語学教育があるの?」なんて、ちょっと不思議に思われた方もいるかもしれませんね。
香港では一般的に教育熱心な親が多く、大学の数が少ないこともあって、受験戦争が厳しいといわれています。香港の受験戦争は、初等教育6年に入るまでの幼稚園のときからすでに始まっていて、宿題、テストはもちろんのこと、広東語が日常語の子供たちに英語や北京語を教えたりと、かなりハイレベル。マクダルのストーリーのなかには、テストの成績が悪いと「下の年齢のクラスへ落第」なんてことも書かれていましたので、幼稚園児といえども相当な競争にさらされているようです。
ところで、マクダルファン、そして香港明星ファンに嬉しいニュースがひとつ。香港では、旧正月映画としてマクダル映画の新作「春田花花同学會」の公開が予定されていますが、今作には大きな見どころがふたつあります。ひとつは、これまでの2作品とは違って実写部分があるということ。そして、もうひとつは、その実写部分のキャストの豪華なこと。呉君如(サンドラ・ン)、黄秋生(アンソニー・ウォン)、林海峰(ジャン・ラム)といった、アニメ声優の常連はもちろん、今作ではさらに、鄭中基(ロナルド・チェン)、陳慧琳(ケリー・チャン)、房祖名(ジェイシー・チャン)、方力申(アレックス・フォン)などなど、中国、香港、台湾のスターたちがそろって出演しています。TVシリーズにあった食堂の場面なども実写で再現されているようです。これから香港に行かれる方は、ぜひ映画館で新作を楽しんできてくださいね!














テストの成績が悪くて落ち込むマクダル