2017 / 12 / 26 / Tue.香港迷のおすすめ

ビクトリア・ピークでモーニングウォーク

ぐるりと一周90分ほど。ビクトリア・ピークのピークタワー付近には景色を楽しみながらウォーキングできるルートがあります。ウォーキングといっても、特別な装備は必要ありません。スニーカーを履いて水を持って、香港島の最高峰へ歩きに行ってみましょう。

歩いたり走ったり、ピークの誕生の様子を見ることも

ピークタワーの手前、レストラン太平山餐廳(The Peak Lookout)の脇の道がスタート地点。ピーク・サークル・ウォーク(The Peak Circle Walk/山頂環迴歩行徑)の標識が出ています。このルートはモーニングトレイル(Morning Trail/晨運徑)という名称もあるくらいに、朝からトレーニングや散歩で歩く人が多いのです。

©池上千恵/表示を確認して歩き始めましょう。

歩き始めの道は、正式名称をハーレフ・ロード(Harlech Rd/夏力道)といい、途中右手にはビクトリア・ピーク誕生の様子を知ることができる滝、ルガード滝(Lugard Fall/盧吉飛瀑)があります。ビクトリア・ピークは1億4300年前に起きた火山噴火により誕生し、地殻変動を繰り返して現在の形となりました。その地殻変動によってできた裂溝に水が溜まって浸食が進み、浸食部分にさらに水が入り込むことでこの滝となったのだそうです。雨後だと水量も増え、白い水しぶきを上げる滝らしい様相となりますが、この日はあいにく乾期真っ只中。滝らしい姿はないものの、ピーク誕生に思いをはせるに充分な岩石の様子が見てとれました。

©池上千恵/石が積み上がったように見えますが、凝灰岩という岩石により形成されています。

さらに歩みを進めると、今度は左手に香港島南側が眺められるビューポイントが現れます。天然水源が乏しい香港には複数の生活用水のための貯水池がありますが、その中で最も早く整備運用されたポクフーラム貯水池(Pok Fu Lam Reservoir/薄扶林水塘)を見下ろすことができます。この貯水池までは約2時間半で歩けるウォーキングルートも整備されているます。またマンション群の向こうに見えるのは離島のラマ島(Lamma Island/南Y島)。ラマ島は火力発電所の3本の煙突が目印となってすぐにわかりますね。

©池上千恵/ポクフーラム貯水池は1863年に竣工。セントラルやピーク周辺への生活用水を供給しています。

唯一の分岐点では右手の道へ

途中1カ所だけ分岐点があります。東屋のある休憩エリアで、ここまで歩いてきたハーレフ・ロードとルガード・ロード(Lugard Road/盧吉道)という道に分かれますので、右手のルガード・ロードを進みます。ルガード・ロードは香港島の北側の眺望が楽しめる道です。このあたりから写真撮影の回数がえると増えると思いますので、カメラのスタンバイをお忘れなく。

©池上千恵/ハーレフ・ロードとルガード・ロードの分岐点。

ルガード・ロードは1913年から14年にかけて建築され、当時の14代香港総督サー・フレデリック・ルガードの名前から命名されました。先にも述べたように、ここは火山噴火によりできた山なので地盤が非常に強固。崖を平らに削って道にすることができず、この道の建設には香港で唯一の特別な構法が用いられました。崖を薄く削って杭を打ち、これを橋柱として上に道を設ける棚橋式のという建築方法だそう。たくさんの建造物のある香港で、この構法はこのルガード・ロードのみに用いられています。また、橋柱の杭とおなじ素材で作られた欄干やベンチが当時のまま残されているところもありますのでチェックしてみてください。

©池上千恵/この棚橋がのぞけるポイントが。1900年代初頭の工事の様に思いを馳せてみて。

©池上千恵/今は木々で覆われていますが、100年前はこのベンチの置かれたところが絶好のビューポイントだったのでしょう。

いよいよビクトリア・ハーバーの眺望が楽しめるところへやってきました。木々の切れ間から望む景色は、チンマー大橋(Tsing Ma Bridge/青馬大橋)から現在はクルーズターミナル(Kai Tak Cruise Terminal/啓德郵輪碼頭)になっている旧カイタック空港までの大パノラマ。ビクトリア・ピーク周辺で一番北側にせり出しているポイントでもあるので、視界を遮るものがない良い眺めです。

©池上千恵/スマホのパノラマ撮影機能が大活躍します。

写真撮影などをしながらゆっくりあるいて90分。ピーク・タワー(The Peak Tower/凌霄閣)の背面がみえてきたらモーニングウォーク終了です。アップダウンもなく、ほどほどに人が歩いていて、景観も楽しめて。香港でのウォーキングデビューにはぴったりのポイントですよ。

トイレや水の購入はスタート前に

一番気になる周辺のトイレですが、ピークタワー、ピークギャレリア(The Peak Galleria/山頂廣場)にはもちろん、建物外にも公衆トイレがあります。ピーク・サークル・ウォークの道中には施設はないので、スタート前に済ませるのがおすすめです。また、水はピークタワー、ピークギャラリアのショップや自動販売機で購入できます。

©池上千恵/街と同じで、表示もたくさんでています。

※モーニーングウォークとご紹介したとおり、朝・日中は人も多く安全に歩ける道です。しかし、山中であるため街灯も少なく、夜間は大変寂しい道になります。訪れる時間には留意ください。

  • スポットビクトリア・ピーク(The Peak/山頂・太平山)
  • 住所Victoria Peak, Hong Kong Island
    香港島太平山頂
  • アクセス●ピークトラム
    セントラル(Central/中環)のフェリー乗り場前のバスターミナル、8番フェリーピア前の乗り場から15C番のピークトラムシャトルバスでピークトラム乗り場のガーデンロード(Garden Road/花園道)駅まで約15分。ピークトラムに乗車10~15分で到着

    ●バス
    セントラルのエクスチェンジスクエア(Exchange Square/交易廣場)グランドフロアのバスターミナルから山頂(The Peak)行き15番バスで終点まで40~50分

    ●ミニバス
    セントラルのifc mallのグランドフロア(フェリーピア側に入り口あり)のミニバスターミナルから山頂行き1番バスで終点まで約30分

掲載情報は、2017年12月時点の内容です。
最新の営業情報等につきましては、各店舗へお問い合わせください。

Written by : 池上 千恵

フリーライター。出版社勤務を経て、約6年香港に居住。『香港路地的裏グルメ』『香港 無問題』『香港トラムでぶらり女子旅』など複数の関連著書を持つ。現在は年3~4回の訪港で生活感のある香港を探求し、雑誌・ウェブを中心に活動中。香港政府観光局公認『超級香港迷』(大の香港ツウ)として講演なども行う。
ブログ:香港*芝麻緑豆
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