2017 / 06 / 28 / Wed.香港入門

ココは押さえたい、
香港魅力スポット(1)

立ち並ぶ高層ビル、力強い足並みで行き交う人々、元気な広東語。香港はよく「パワフルな都市」と称されますが、そのパワーを生み出す人々の心のよりどころとなっているのは風水だったり寺院だったり。ひとりひとり、それぞれの信仰をとても大切にしています。香港パワーを生み出すまさにパワースポット、その御利益あふれる気場へ行ってみましょう。

風水が根づく街。龍の運ぶ気に触れるパワースポット

©池上千恵 / HSBCメインビルディング。開放的なエントランスを対の獅子が見守ります

風水とは、開運のために環境を整えるひとつの学問で、香港では家庭や個人だけでなく、公的機関や企業全体でも多くの要素を取り入れています。大地の気は山の起伏に沿って流れていて、山から水辺へと降りてくる龍がその気を運んでくるのだとか。そのため、龍の通り道とされるところは特に重んじられ、香港の主な街作りやビルの構造などにも影響を与えています。

例えば、「香港公園」は、龍が通る際にまんべんなくその運を循環させるためと金運アップのために池や滝などの水の施設も多数設けています。世界最大級のメガバンクである「香港上海銀行(HSBC)」のメインビルディングは、龍の通り道としてグランドフロアを解放しているだけでなく、龍のうねりにあわせて床にはなだらかな凹凸が。エントランスを守る対の獅子も配置され、一緒に写真を撮ると金運がアップするともいわれているんですよ。龍の道を確保するために、高級マンションでありながら建物の中央に大きな穴を開けた「ザ・レパルス・ベイ」も、そんないわれを知ってから見るとインパクト大です。

©池上千恵 / 龍は月夜にザ・レパルス・ベイのこの穴を抜けてビーチへといくという

地価が高く、わずかなスペースでも無駄にしたくない香港でも、風水となると話は別。これらのように最優先事項として場所を譲り、ゆったりと龍にお通りいただき運気をあげるのです。

  • スポット香港上海銀行 HSBC
  • 住所1 Queen's Road, Central, Hong Kong Island

  • ウェブサイトwww.hsbc.com.hk
  • アクセスMTR Central Station, Exit K.
    MTRセントラル(中環)K出口正面
  • スポットザ・レパルス・ベイ The Repulse Bay
  • 住所109 Repulse Bay Road,Hong Kong Island
  • アクセスBus 6, 6A, 6X, 66 or 260 from Exchange Square bus terminus (near MTR Hong Kong Station and Central Station Exit A ) and alight at Repulse Bay Beach.

渦巻きのお線香がゆるり煙をくゆらせる廟

(左)©池上千恵 / 黄大仙祠では、お参りのお線香が絶えることがありません (右)©池上千恵 / 文字通り赤い糸を結ぶことで良縁祈願。糸は敷地の中に置かれています

商売の神様、学問の神様、病気治癒の神様…。八百万の神々という言葉は香港にはありませんが、同じくらいたくさんの神々が人や街を守っています。香港では道教、仏教、キリスト教を信仰する人が多く、長い歴史を刻む道教や仏教の廟(ミウビョウ)は観光ポイントにもなっています。

香港最古の道教の廟である文武廟(マンモウミュウ)は、学問の神と武術の神が祀れています。無数のお線香が煙る中に座るご本尊の前には手と刀を握った手の像があり、願いを込めて触ると成就するそうですよ。「黄大仙祠 (ウォンタイシン寺)」は、建造物を含む敷地内を風水の五行(木・火・土・金・水)に基づいて構成しています。病気治癒や商売繁盛はもちろん、あらゆる種類の願いを叶えるという懐の深い寺院です。主廟が有名ですが、敷地内に縁結びの神様・月下老人もおわしますので、赤いひもを結んでの良縁祈願もお忘れなく。

上項の龍の通り道の穴を開けたマンションの近くには、海の安全を守る女神・天后が祀られた「天后廟(ティンハウミュウ)」があります。まるで竜宮城のようなカラフルな神々の像や、渡ると3日寿命が延びる橋もあります。この3日は神々にとっても3日で、人間に換算すると3年ほどとのことです。

(左)©池上千恵 / 遠目にも目をひく大きな観音像。周辺には色鮮やかな神々がたくさん (右)©池上千恵 / 寿命が延びる長寿橋を渡るのは、片道で一度だけ。欲張ってはダメですよ

廟の参拝はお作法にはとらわれなくとも大丈夫。手を合わせてしっかりと気持ちを伝えましょう。多くの廟でフラッシュ撮影は厳禁なので気をつけて。

  • スポット天后廟
  • 住所Repulse Bay, Hong Kong Island

  • アクセスザ・レパルス・ベイに同じ。バスを降りてからビーチ脇を徒歩10分

Written by : 池上 千恵

フリーライター。出版社勤務を経て、約6年香港に居住。『香港路地的裏グルメ』『香港 無問題』『香港トラムでぶらり女子旅』など複数の関連著書を持つ。現在は年3~4回の訪港で生活感のある香港を探求し、雑誌・ウェブを中心に活動中。香港政府観光局公認『超級香港迷』(大の香港ツウ)として講演なども行う。
ブログ:香港*芝麻緑豆
http://edokomomo.exblog.jp/